【超簡単に解説】東京都が同性カップルの里親制度を認可とは?背景は?

東京都が同性カップルの里親の受け入れを許可!

養育里親って聞いたことありますか?

様々な理由で、生まれた親元で生活できない子どもたちを一定期間預かって育てる制度のことです。

この養育里親制度というのは、自治体それぞれが認定基準を持っていて、その基準を満たす家庭が選ばれているんです。

 

今まで同性カップルが里親になれなかった理由

今までの基準では、結婚していない人が里親として子供を預かる場合、様々な条件がありました。

例えば、

● 子育て経験があるか

● 看護師、保育士の資格があるか

● 成人した親族か、事実婚のパートナーと同居しているか

これだけではありませんが、同性カップルは、事実上最後の項目を満たすことができませんでした。これが今まで東京都在住の同性カップルが里親になれなかった理由です。

 

転機は2017年、大阪市で同性カップルが里親になったこと

1948年から「里親」という制度自体はあったそうなんですが、同性カップルが里親として認定されたのはつい最近、2017年のこと。

大阪市で初めて男性同士のカップルが里親となりました。

様々な機関での研修や審議が行われた末に、現在では10代の男の子を養育しているそうです。

 

その後、東京都でも同性カップルの里親認可基準に変化

そして、2018年、大阪市での同性カップルの里親認可基準の緩和を受けてか、東京都でも同性カップルの里親の認可基準が変更されることとなりました。

この制度は2018年10月1日から施行される予定とのこと。

では、何が変わったのか。

それは、「単身者」の項目です。

今まで、単身者が里親になろうとした際には、

 

「20歳以上の親族もしくは事実婚の同居者」

 

が必要でした。よく考えてみてください。

 

20歳以上の親族、事実婚の同居者・・・

 

同居者のことを法律上「補助者」と呼ぶんですが、同性同士のカップルがこの「補助者」を満たすことができなかったんです。なぜなら今の日本では、同性同士は婚姻関係を結べないから。

しかし、今回の法改正で、「補助者」はこう変わります。

 

「親族以外の同居者も可」

 

つまり、親族でなくても同居者がいれば、里親の認定基準を満たすということ。

もっと詳しく言うと、同性同士のカップルでも里親の認定基準を満たすと認められたわけです。

 

東京都が同棲カップルの里親を受け入れる背景

東京都では、いろんな理由で社会的な養護が必要な子どもたちが約4000人いてると言われています。

そのうち約10%の約460人が里親の家庭で暮らしていますが、残りの約3500人の子どもたちは施設で暮らしています。

では、なぜ同性カップルの里親を受け入れる整備をすることになったのか。

それは、今の施設の現状が「子供の選択肢を無視している」からだと東京都議会議員のおときた駿さんはおっしゃっています。

 

東京都の児童養護の現状は負のスパイラルに陥っている

東京都における、児童養護の現状は負のスパイラルに陥っていると、おときた駿さんはおっしゃっています。

まずは東京都の児童養護の現状はこんなかんじ。

 

● 『アマチュアの里親』よりも『プロの施設』の方が安全であるという神話

● 『里親制度での成功』よりも『失敗しない施設養護』を優先する体質

● 人材と予算の不足

参考:児童養護施設か、里親か?大切なのは、子供にとって最善の選択肢が常に『選べる』こと

 

要は、行政には、里親よりも施設の方が安全という固定観念や失敗しない施設の養護が圧倒的に優先されていて、一方、里親制度を促進する人材も予算もないということ。

これらは互いに絡み合っていて、

施設養護を優先するがゆえに、里親制度は前に進まないし、里親制度を促進する人材も予算もないから、結局施設養護を優先するしかないという負のスパイラルに陥っているのです。

 

子どもが生きていく場所を選択する余地がない

この負のスパイラルに陥る現状に対し、おときた駿さんは、

何より大切なのは「オプション(選択肢)が多いこと」なのです。施設か里親か、その子どもにとって最善の選択肢が常に選べること。子どもが選べる年齢なら子ども自身が、子どもが幼いならば社会福祉司が。現在のように「人手が足りないから」「まずは施設と方針が決まっているから」「実親の同意がないから」という理由で、事実上多くのケースで「里親」という選択肢が最初から除外されている我が国や東京都の状態は、なんとしてでも改善しなければなりません。

出典:児童養護施設か、里親か?大切なのは、子供にとって最善の選択肢が常に『選べる』こと

とおっしゃっています。

東京都では現状、子どもが生活する場所が施設か里親かは、行政、そして実親の意思で決められています。

施設か、里親か。この大切な選択に、子どもの意思は反映されません。

 

人材の確保としての同性カップルの里親認可

子どもたちが生きていく場所を選べる選択肢を増やす。

そのためには、行政の改革が必要なことはもちろんですが、里親の人材が不足しているのに、政治的な大旗を振って、改革を謳うのは意味のないことです。

そこで、里親人材の確保として、同性カップルの里親を認可するという点に目が向けられたわけですね。

 

同性パートナーが里親となることに反対する意見もある

これまでの説明では、同性パートナーが里親となることは、東京都の児童養護の現状を打破する最適解の一つのような感じがしますよね。

しかし、実際に同性パートナーが里親となることに反対する意見もあります。

代表的な意見はこれ。

 

日本には同性パートナーの里親とその子どもを受け入れる土壌がない

タレントのフィフィさんがこんなことをおっしゃっています。

法律も見直されない、セクシャルマイノリティへの間違ったイメージが残るなかで「とにかくマイノリティは受け入れなくてはいけない」という風潮だけが広がっていることに違和感がある

出典:フィフィ、男性カップルの養育里親認定に「日本にそれを受け入れる環境があるの?」

「とにかくマイノリティを受け入れなくてはいけない」という思いだけが先走って、実際に同性パートナーとその子どもを受け入れる土壌はあるのか、という問いですよね。

まだまだセクシャルマイノリティ自体に偏見がないとは言えない現在の日本で、同性同士が育てた子どもに向けられる目を気にする人は少なくないようですね。

 

同性パートナーの里親制度、反対、賛成の前に考えるべきこと

同性パートナーの里親に賛成か反対か、を児童養護の現実を加味して考えることは大切です。

しかし、何よりもまず子どもたちの選択肢が増えることが最優先事項でなければなりません。

児童養護を取り巻く環境を打開する方法としての同性パートナーの里親容認ではなく、同性パートナーの里親制度容認が子どもの選択肢を増やす一つの手段として、そしてマイノリティーの権利拡大に少しでも寄与できたら、素晴らしいことです。

あなたは、同性パートナーの里親制度認可をどのように思いますか?

 

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